映画・テレビ

2018年12月 8日 (土)

道場破り

 と言う事で、山本周五郎さんの「雨あがる」と続編の「雪の上の霜」を元にした時代劇映画「道場破り」のDVDです。

1964年 松竹映画
原作:山本周五郎「雨あがる」
監督:内川清一郎
脚本:小国英雄
撮影:太田喜晴
美術:大角純一
音楽:佐藤勝
三沢伊兵衛:長門勇
大庭軍十郎:丹波哲郎
妙:岩下志麻
小室千草:倍賞千恵子
小室帯刀:宮口精二

 2000年の小泉堯史監督の「雨あがる」が、原作に沿ってつくられた本格時代劇だったのに対し、こちらは原作のおいしい設定だけを抜き出してつくられた、「原作とはチョット違うかな感満載」の娯楽時代劇です。長門勇と丹波哲郎とくれば「三匹の侍」なので、三沢伊兵衛が桜京十郎に見えてしまうのは私だけではないと思います。制作側もそれをねらってのキャスティングかも知れないけど、原作の三沢伊兵衛とはイメージが違う。とは言え今ではもう、こういう時代劇は作れないから、古き良き時代の映画としては見ていて楽しいです。
 原作の「おたよ」は小泉堯史版では「たよ」そして「道場破り」では「妙」と変わっています。名前はどうでもいいんですけど、予告編にあった、妙さんの「あなたもわたしも、このままでいのです」というセリフが、本編でカットされているのは解せない。このセリフの有る無しで二人の先行きが決まってしまう一番大事なシーンでしょう。小泉堯史版では、たよさんがモノローグで「わたくし、このままでもようございます」というシーンが、永井和泉守が馬で後を追ってくるシーンの間に入っています。士官出来なくてもあなたといるだけで幸せだというたよさんの気持ちですね。そしてもう一つ、原作にも小泉堯史版の「雨あがる」にもあったラストの、伊兵衛の口癖を真似てたよさんが言う「わたくしは元気ですよ。と言ってもいいと思います」のセリフも入れて欲しかったなー。これ、たよさんの可愛らしい茶目っ気を表現したいいシーンだと思うのですが。
 とは言え、チョット違うのではないかと思っていた「妙」と「千草」のキャスティングは、演じた岩下志麻さんの楚々とした美しさと、倍賞千恵子さんの凛とした美しさを見ることが出来、いい意味で期待を裏切られてめっけもんでした。宮崎美子さんが演じた、元気いっぱいの「たよ」も良かったけど、チョット儚い感じがする(まだ可愛らしさが残っている頃の)岩下志麻さんの「妙」も良かったです。昔の女優さんって、ヤッパいいなー。

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2018年12月 1日 (土)

書籍購入その2 雨あがる

 で、お次は「雨あがる」です。
 作者は山本周五郎さん。藤沢周平さんと並んで大好きな作家さんです。一時期ハマって、古本屋の文庫本棚で「扇野」とか「四日のあやめ」とか、山本周五郎さんの著作を片っ端から買い漁って読みまくりました。
 久々に購入した文庫本には表題の「雨あがる」の他に「深川安楽亭」「よじょう」「義理なさけ」「雪の上の霜」の計五編が収録されています。
 全て有名な作品ですが、全て未読です。ただし、「深川安楽亭」は、フジテレビが金曜日に放送していた「時代劇スペシャル」という番組で見ました。たしか、仲代達矢主演で、これは面白かった。(同じ番組で藤沢周平の「消えた女」を見た時はテレビを殴りたくなった。伊之助が中村梅之助って、おいコラ、梅之助の「遠山の金さん」は大好きだけど、伊之助はもっとシャープなイメージの男だよ。涙が出るほど素晴らしい原作のラストが……あ、余計な話でした)「よじょう」は、TBSの「仇討ち」という仇討ちがテーマの時代劇ドラマで(コチラの主演は田中邦衛さん。これも面白かったです)そして、「雨あがる」は小泉堯史監督の映画で見ています。見たのはずっと昔だけど、どれも面白かったのでいつかは原作を読んでみたいと思っていました。
 読んでみて分かったのは、小泉堯史監督の「雨あがる」は、ほぼ原作通りだったことです。原作は映画よりも飄々として軽いので、これを映画として見ごたえの有るものにしたのは脚本かな?。とにかく、映画を先に見ていたので「三沢伊兵衛」は「寺尾聰」、「おたよ」は「宮崎美子」を連想して読みました。ちなみに、この映画で「宮崎美子」さんがさりげなく指ぬきを外す所作を見た時に、あ、この人こんなに上手い女優さんだったんだ、と見直してしまいました。
 でも、私は続編の「雪の上の霜」の方が面白かったです。「雪の上の霜」の「たよ」さんは、茶目っ気があってすごく可愛いです。
 「雨あがる」は映画化されていますが「雪の上の霜」はされていないだろうなー、と思っていたら何と! 小泉堯史監督の作品は二度目の映画化(テレビドラマ化は沢山ある)で、最初は内川清一郎監督で、1964年に松竹から「道場破り」というタイトルで映画化されていて、「雨あがる」と「雪の上の霜」が原作らしい。ネットで検索してみると「雪の上の霜」に出てくる「千草」役で「倍賞千恵子」さんの名前がクレジットされている。これはチョット見てみたい。しかし……「三沢伊兵衛」が「長門勇」で「たえ」=「妙」は「岩下志麻」……うーん、チョット違うかも。
 取り敢えず「道場破り」のDVDを、購入〜。

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2018年10月20日 (土)

突破口とDVDドライブ

 17日に3枚のDVDを購入した翌日に、何と! Ubuntu機(余り物PC)に積載していたDVDドライブがオシャカになりました。オシャカになったドライブはLITEONのiHES208-27 (BD読込/DVD書込対応)です。購入後に知ったのですが、神ドライブと呼ばれていたそうです。当然ながら、今では生産終了品です。購入したのが2010年11月15日ですから、8年弱は正常に作動してので、購入価格¥6,940の元はしっかりと取ったと思います。
 で、代わりのドライブは何を購入しようかと思案の末、ディスクを焼く時はWindows機のBDR-208JBKで焼くので、Ubuntu機(余り物PC)のドライブはDVDの再生ができれば御の字って事で、またしても安価なLITEONのiHAS324-17/Aにしました。届いて使ってみましたが、¥ 1,817ですから安かろう悪かろうと思っていたら、DVDビデオの再生時も作動音は静かで、可もなく不可もないフツーのドライブでした。これで1年もってくれたら、言うことはありません。
 アマゾンでこのドライブを購入する時に、偶然、昔から欲しかったドン・シーゲルの「突破口」がBlu-ray Discで発売されているのを知り(ほしい物リストに入れていたのは、DVDのしかも中古品で、オマケに高かった)迷わず一緒に購入しました。
 この映画は、昔々のそのまた昔、映画好きの兄貴に誘われて、二番館落ちだか三番館落ちだかの名古屋の映画館で観ました。併映はリー・マーヴィンの「ブラック・エース」。2本ともあまり期待していなかったけど、どちらもメチャクチャ面白かった。さすが映画好きの兄貴のおすすめです。「ブラック・エース」の、ひまわり畑での銃撃戦のシーンで兄貴が「何かSFっぽくないか?」と言ったのを今でも覚えています。「突破口」が面白かったので、未見だった「ダーティハリー」が再映された時に、即観に行ったのも懐かしい思い出です。

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2018年10月17日 (水)

むか〜しの映画

 アマゾンでDVDを購入しました。
「ベニー・グッドマン物語」「グレン・ミラー物語」「五つの銅貨」
 全部大昔に「日曜洋画劇場」で観た作品です。記憶では面白かった順は「五つの銅貨」「グレン・ミラー物語」「ベニー・グッドマン物語」でした。世間さまの評判もだいたい同じだと思います。「五つの銅貨」は「魔法の靴を履いたように〜クイック思わず踊りだしちゃう♪」という日本語の歌詞を、何と! 今でも全部覚えていますから。
 が、予想に反し今観ると意外なことに「ベニー・グッドマン物語」が面白いかった。と言うか、音楽が素晴らしい。
 どの作品も皆さん芸達者ですけど、「ベニー・グッドマン物語」はお母さん役のバータ・ガーステンがいい感じです。
 このシーン、思わずニンマリとしてしまいます。

Benny_1

Bg2

 相手役のドナ・リードも綺麗な女優さんです。昔の役者さんって、台詞ではなく眼や体の動きだけで感情を表現するのがうまいですね。

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2018年9月23日 (日)

チコと鮫のDVDが届いた

 発売日に届くかと思っていたら、届いたのは今日でした。
 アマゾンのレビューでどなたかが「片面一層のMPEG2なので画質は期待していないけど、作品としてはおすすめ」と書いていらっしゃいましたが、その通りで画質は悪いです。しかも、フルサイズかと期待していたら、左右がカットされたビスタサイズでした。
 しかし、色は綺麗です。Power-DVD 18で再生するとドギツイくらいに濃い発色です。彩度とコントラストを下げたほうが自然な色で見えるかもしれない。MPV Media Playerで再生した映像が、ノイズの少ない綺麗な発色で一番気に入っています。でも字幕の出し方がわからない(^_^;)
 同じ画面を比べてみます。上から順に、
アネックのDVD(Power-DVD 18で再生)ビデオの画質設定はデフォルト
アネックのDVD(VLC で再生)ビデオの画質設定はデフォルト
旧YouTube版
新Youtube版(Rai.TV 版チコと鮫その3に載せているビデオ)
SHOWBIZ.UA版です。

Pdvd_000

Vlc_1

おまけ この発色が一番気に入っています。
アネックのDVD(MPVで再生)ビデオの画質設定はデフォルト

Mpv_1

Ti_koyo_0001

Ti_koyo_0002

Ti_koyo_0003

Pdvd_002

Vlc_2

Ticoyo_1

Ti_koyo_e_il_suo_pescecane_yt2

Ti_koyo_0005

Pdvd_001

Vlc_3

Ticoyo2

Ti_koyo_e_il_suo_pescecane_yt3

Ti_koyo_0006

 左右がトリミングされているのが、実に残念です。
 DVDのキャプチャ画像にRai.TV 版のキャプチャ画像をレイヤーで重ねてみるとこうなります。びみょ~に位置が違いますが、DVD版は左右が、Rai.TV 版は上下がこれだけカットされているのです。

Tiko_size_2

 このDVDがいっぱい売れて、HDリマスター版が出てくれると嬉しいな。欲を言えばBlu-ray Discで。欲を言えばオリジナルサイズで。欲を言えば日本語吹き替え版付きで。

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2018年8月 9日 (木)

チコと鮫のDVDが発売される!

 以前「チコと鮫」の記事にコメントを頂いた「ハッポの父」さんが再びコメントを寄せて下さり、そこには何と! 驚くべきことが書かれていました。って、これが大袈裟でも何でもないのですよ。

以前、コメントをさせていただいた者です。
先ほど、何気なく「チコと鮫」と検索したところなんとAmazonでDVDの予約が!!!

 思わず「エエッ!?」っと声を上げてしまいました。
 早速amazonへ飛んでいって検索すると、そこには……

Amazon_dvd_502

 ……うわぁぁぁぁあ、「ハッポの父」さん、有難うございます!

 と言う事で、まだ予定ですが念願の「チコと鮫」のDVD発売です。最初に「オッ!」と思ったのはDVDジャケットに、↓このパンフレットを使っていた事。何となく大人の映画っぽいですよね。

Tiko_p2_2

 使うなら多分↓メジャーなコッチだと思っていたので、チョット驚きです。こちらはお子様映画っぽい。

Tiko_p1

 発売元の株式会社アネックは鉄道DVDをメインで販売している会社さんですが、洋画のラインナップを見てみるとイタリアやフランスの昔の映画がDVDとBlu-rayで発売されています。ラインナップにある「鉄道員」はモノクロですが、HDリマスターのBlu-ray版があります。うーん、「チコと鮫」もHDリマスターのBlu-rayにして欲しかったなーと思うのは欲張りですかね? ただし、amazonの登録情報を見ると画面サイズ: 1.78:1(16:9なのでパソコンのモニターなら1920×1080)と書いてあるので、私が待ち望んでいた上下左右がトリミングされていない劇場で見た時の画面サイズかも知れないと密かに期待しています。

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2018年6月23日 (土)

YouTubeの「チコと鮫」

 久々に「チコと鮫」の動画がYouTubeアップされています。
 どうせ削除されてしまうのでしょうが、取りあえず動画を貼っておきます。
 YouTubeで動画が削除されたら、この記事も一緒に削除しますね。

 まずは、例のVHSからコピーしたと思しき動画です。左右がトリミングされていて、画質も悪いです。でもこれを最初に見た時は感激しました。



 お次は、こちら。
 こちらは、以前アップされていたもののダウンサイジング版です。ワイド版ですが上下がトリミングされています。色は綺麗ですが、容量が小さいので以前アップされていたものよりも画質は荒いです。



 著作権の関係とか色々あるのでしょうが、そろそろ日本語字幕のオリジナル版を、DVDでいいから出しては頂けないのでしょうかね?
※朗報! 愚痴ってみるものですね、このブログを読んで頂いていた訳ではないでしょうが株式会社アネックさんから、9月21日にDVDが発売されます。

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2018年6月 8日 (金)

Rai.TVの「チコと鮫」

 オリジナルサイズの「チコと鮫」が観たくて(ほとんどが上下をカットしてHDサイズにしてあるか左右をカットしてスタンダードサイズになっている)、相変わらず「Ti Koyo e il suo pescecane」でGoogle動画検索をしていますが、最近はなかなかヒットしません。
 ところが昨日久しぶりに動画がヒットしました。

Tiko_001

 一番上のYouTubeの動画は、例のVHSからコピーしたあまり画質の良くないものですが、三番目のRaiPlayのものは、Ti KoyoがTi Kojoになっているけど多分以前Rai.TVで観たものと同じものだと思います。三年前のクリスマス・イブの朝、Rai.TVのRai3で偶然見つけた動画はHDサイズにトリミングされていましたが、画面が大きく、色も今まで観てきた動画の中では一番綺麗でした。その時は出勤前だったので、帰宅後にゆっくり観ようとしたら、何と! 配信が終了していて、結局3分の1しか観られなかった痛恨の動画です。同じテレビ局なので多分その時と同じ動画だろうと、早速にアクセスしました。

>Ti kojo e il suo pescecane - RaiPlay

 アクセスすると全てイタリア語なので、GoogleChromeに切り替えて翻訳。

Tiko_003

Tiko_002

 登録が必要なので、即登録してログイン。しかし……。

Tiko_004

 この画面のままで再生されません。他の動画はイタリア国内でしかストリーミング再生出来ないらしいので、コレも一緒でしょうか? あるいは登録の他に何かやることがあるのか? うーん、残念。

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2017年10月10日 (火)

レンタルDVD その2

 さて、押井守の「ガルムウォーズ」です。ホントは観たのはこっちが先ですけど。
 実は押井守の映画で好きなシーンは、眠くなるシーンなのです。
 例えば「ケルベロス」の唐密の後ろ姿が延々と続く台湾の下町風景。
 例えば「アヴァロン」で繰り返し出てくる電車に乗って帰宅するシーン。
 川井憲次の音楽の良さも相まって、とても心地良いのです。だから眠くなる。
 しかし最近見た「パトレイバー」もそうですが、この「ガルムウォーズ」では眠くなるシーンが有りませんでした。だから退屈なシーンは飛ばしてしまう。
 最初からCGの戦闘シーンが続きます。食傷気味のCG戦闘シーンはもういいので、タイトルバックまで飛ばして観ていたら、どうやらそれまでに出て来た会話が重要だったようで最初から観直しました。
 しかし、辛い。何がって、脳細胞が再生を停止し、後は減少していくだけのオジサンには、出てくる固有名詞を覚えられない。よく小説や漫画に付いている相関図が無いと、サッパリ分からない。市販のDVDには付いているのかも知れませんがレンタルだから在るのはディスク一枚だけ。
 仕方がないので相関図を作り、また最初から観直しました。
 ガルムウォーズの世界はこうなっているのかと、何となく理解。
 う〜ん。しかし、それでも説明不足でまだ分からないところが有る。
 これって、乱暴に言うと自分探しのお話ですよね。だからCG戦闘シーンなんかチャチャッと済ませて、早く本題に入ってくれればいいのに、四人と一匹が旅立つまでが長い。出発したらあっという間に目的地ドゥアル・グルンドに着いてしまいます。
 眠くならなかったのもそうですが、押井守お得意の決めのシーン、というか無駄にカッコイイシーンがここまで出てこなかったけど、森の中でやっとそれっぽい場面が出てきます。後、気に入ったのは、巨人によじ登ったスケリグが、バイザーを上げて下に居るカラをチラッと見るシーンです。スケリグはカラのために死ぬ気なんだと一瞬で判りました。この映画唯一のいいシーンです。
 押井守の映画は実写しか観ていませんが、絵が綺麗なんですよ。しかし、この映画では綺麗な絵が出てきたのはドゥアル・グルンドに着いてからだけです。ここでやっと「あー押井守の映画だ」と思うことが出来ました。
 ネタバレになるので、その後の展開は書きません。
 ま、押井守の作品ですから話なんてどうでもいい訳で、世界観が気に入ったら実写シーンの絵の美しさと川井憲次の音楽の良さを楽しめればそれで宜しいのではないかと思います。相変わらずコスチュームデザイン(ASSAULT GIRLSっぽい)はいいのですが、ラストがこれじゃカラは救われないよね。

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2017年10月 9日 (月)

レンタルDVD その1

 久しぶりにレンタルDVDを借りて観ました。
 今更ですが、借りたのは庵野秀明の「シン・ゴジラ」と押井守の「ガルム・ウォーズ」
 まずは「シン・ゴジラ」の感想。
 アレ? コレって有川浩の「海の底」に似てね? 以上、終わり。
 って、それじゃ身も蓋もないので、もう少し感想を。
 最初のプレジャーボートのシーンは伏線なんですね。そのオープニングから面白かったです。その後は会議のシーンが延々と続きます。しかし、テンポよく進んで全くダレない。脚本、演出がいいんですね。この辺のドタバタを観ていると文庫版「海の底」90ページ、国は現地対策本部の設置を即時決定したのだろう? という質問に、明石警部の「聞いて驚け。ありがたくも内閣官房総出で事件の名称を考えて下さってる最中だ」という嫌味たっぷりのセリフを思い出しました。「海の底」は災害現場主体の描写ですから政府がどう動いているか分かりません。「シン・ゴジラ」を観て、あー多分レガリス出現に対してはこんなやり取りが有ったんだろうなと。
 やがてゴジラ(この時点では名称は決まっていない)が出現。ココからは身を乗り出して観ました。はい。蒲田のシーンも、「海の底」を映像化したら、こういうところをレガリスが這い回っているのかと(舞台は横須賀ですけど)そっちの方へ考えが行ってしまいます。
 ですが、石原さとみが出てきて英語混じりのセリフの聞いた途端、身を引いてしまいました。テンポは相変わらず軽快ですが、ここから東宝お得意のメーサー路線にカラーが変わってしまいます。今回使うのはメーサー砲ではなくポンプ車ですが。
 その後の展開も「海の底」に似ています。スケールは違うけど、方やゴジラ退治で国連軍が東京に原爆を落とす前に何とかしようと主人公達が頑張ります。方やエビラじゃなくてサガミ・レガリス退治で米軍が横須賀爆撃を実行する前に何とかしようと、主人公達(警察側の)が頑張ります。
 でも、私には「さとみ」より「のぞみ」の方が人間味があって魅力的でした。って、「海の底」を読んでいない方には分かりませんね、ゴメンナサイ。
 とは言え「シン・ゴジラ」は面白かったです。内容もそうですが、安易なお涙頂戴や薄っぺらな感動路線に走らず、ラストのスタッフロールで虫唾が走るタイアップソングを流さなかったのは立派です。それだけでも評価に値します。ただ、ゴジラ自体の存在感は薄かったです。多分やろうと思っていても出来なかったのだと思いますが、ゴジラによる人的被害のシーンはマンションが倒壊する時だけで、それも悲惨な演出ではありません。だからゴジラ=核の恐怖感が伝わらない。そこが残念。

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